タオルやタオルハンカチに刺繍をしようと思ったとき、直面するのが「図案がうまく写らない」問題です。
フェルトへの刺繍も同様ですね。
チャコペン・チャコペーパーでは、図案がタオル地に写りません(泣)
COSMO ルシアンのスマプリを使う方もいらっしゃると思いますが、
・刺繍後に水洗いが必要
・針に糊がついてネバネバする
↑これらが苦手で、私はどうも使用する気にはなりません。
今回、「ピーシングペーパー」を使用して刺繍をしてみたところ、なかなか上手くいったので、その方法を注意点とともに解説します。
ピーシングペーパーとは?
クロバー(Clover)が出している、パッチワークなどに用いる製図用品です。
布と一緒に縫え、縫い目から破ってはずせます。アイロンで繰り返し仮接着できます。半透明なので図案も簡単に写せます。
引用:Clover
これが、刺繍にも使えるんです!
39cm×110cmが2枚入っているので、ワンポイント刺繍用であれば、当分持ちそうですね。
刺繍図案をチャコペーパーなどで転写する場合
- 「トレーシングペーパー」に図案を写す
- 布と「トレーシングペーパー」の間にチャコペーパーを挟み、「トレーシングペーパー」の上から図案をなぞる
- 布に写った図案に沿って刺繍をする
と、図案写しで2行程が必要になります。
ピーシングペーパーを使うと
- 「ピーシングペーパー」に図案を写す
- 「ピーシングペーパーをアイロンで布に接着する
- 「ピーシングペーパー」ごと刺繍をする
- 「ピーシングペーパー」を外す
最後に紙を外す行程が必要になりますが、図案を写すのは1回になります。
チャコペーパーを挟んだ後の図案写しは、力が必要だし、写し損ないなどもあるので、刺繍の行程の中で一番苦手です。
その苦手な行程がばっさり無くなるというのが、画期的!
ただし、ペーパーを外す際に、刺繍糸に力がかるため、糸の引き具合が均一ではなくなる可能性もあります。
用途に応じて使い分けましょう。
次は、ピーシングペーパーを使用してタオルハンカチに刺繍をする行程を紹介します。
ピーシングペーパーを使ってタオルハンカチに刺繍する方法
ピーシングペーパーに図案を写す
図案より、ひと回り大きめにペーパーをカットし、トレーシングペーパーと同様に図案を写します。
薄く透けている紙なので、図案写しは簡単です。
裏表に注意! ツルツル光沢のある面に糊が付いているので、ザラザラした面に図案を描きます。
ピーシングペーパーをタオルハンカチに貼り付ける
ピーシングペーパーはアイロンで接着します。接着芯の要領ですが、あて布などは不要です。
中温、蒸気無しで簡単に接着します。
位置を決めて仮止めし、さっとアイロンを当てるだけ。
周囲までしっかりアイロンで接着すると、あとで紙を取り除き難くなるので注意!
接着が甘いと刺繍中に取れてしまうので、図案+周囲1cm程度はしっかり付いていたほうが良いでしょう。
これで準備万端です。
好みで刺繍枠をはめ、刺繍に取り掛かります。
ピーシングペーパーごとタオルハンカチに刺繍する
描いた輪郭線に沿って、刺繍を進めます。
・輪郭の刺繍糸は目立つ色に
縫い目(縫い幅)が大きいと、ピーシングペーパーを外す際に糸が緩みやすくなります。
また、縫い目自体がピーシングペーパーの切り取り線の役割を果たすので、細かく縫うほうが紙を取り除きやすいです。
タオル地の場合、刺繍糸がタオルのループに沈みます。そのため、タオルと同系色で刺繍をすると、ピーシングペーパーを取り除いた後、せっかくの輪郭線どこ?どこ?状態に。
なるべく目立つ色で刺繍することをオススメします。
↓輪郭線はアウトラインステッチ。細かい図案であれば、1本取りで。
途中で紙がタオルから外れそうになったら、再度中温度でアイロン接着をします。
ぐるっと輪郭を刺繍しました。
裏から見ると以下の写真の様に。タオルのループが大きいとほぼ見えません。
これで輪郭刺繍は完了です。
ピーシングペーパーをタオルハンカチから取り外す
この後、輪郭の内側を違う色で埋めていきますが、「ピーシングペーパー」をつけたままサテンステッチやロングアンドショートステッチで内部を埋めると、あとから紙を取り除くことができません。
輪郭を刺し終えた時点で、「ピーシングペーパー」は取り外します。
輪郭線に沿ってピリピリと。
少しずつ、周囲のタオル地を傷めないように取り外します。
外側の紙を取り除いたら、輪郭の内部も外します。針先などを使うと簡単です。
小さなワンポイント刺しゅうですが、精度良く輪郭を刺繍できました!
アウトラインだけでも可愛いですね!
好みで内部を埋めていきます。繰り返しになりますが、内部を刺繍で埋める場合、必ずその前にピーシングペーパーを取り除いてください。紙が外せなくなります。
内部を埋めました。
今回は一本取りのアウトラインステッチ&サテンステッチで内部を刺繍しています。
諦めていたタオル生地への刺繍、ピーシングペーパーを使うと思いの外スムーズにできました。
イニシャルやお花、好みの図案でお気に入りのタオルハンカチが出来そうです!
タオル地以外にも、フェルト、アウトラインのみの刺繍に使えそう。