刺繍を始めようと思って、まず最初に手を付けるのが「図案写し」。
これが、意外と難しいですよね。
animo
- 図案が鮮明に写らない
- すぐに消えてしまう
- 細かい部分が写らない
など、困りごとたくさん。
図案写しの正確さは、刺繍の仕上がりに大きく影響します。
少しでもラクに、綺麗に写せる刺繍図案写しペーパーはどれか、4種を比較してみました!
図案写しに使われるペーパー4種
左から
- カーボン紙
- 刺しゅう用コピーペーパー (cosmo)
- チャコペーパー (チャコペーパー)
- チャコピー (Clover)
です。
カーボン紙は100均のセリアで購入したもの、他は手芸店や楽天、Amazonなどで購入しました。
この4種で、図案の写りやすさを比較していきます。
刺繍の図案 写し方
図案写しに必要な材料
- 図案
- チャコペーパー (手芸用複写紙)
- トレーシングペーパー
- セロファン紙
- トレーサー (ペン)
基本的にはこの5つが必要です。
私はセロファン紙の代わりに、100均で購入できるプレゼント用の透明ビニール袋を開いて使用しています。
トレーサーでなぞったときに、トレーシングペーパーに穴が開かないように敷くので、破れにくい薄い透明の素材なら何でもOKです。
トレーサーとは図案を写すための、インクの出ないペンのようなもの。
邪道かもしれませんが、私は普通のボールペンで代用しています。
セロファン紙(ビニール)を敷いているので、トレーシングペーパーや布にインクが映ることはありません。
ペン先が細いほうが、正確に、細かい箇所まで図案を写すことが出来ます。
刺繍図案写しの手順
トレーシングペーパーに図案を写す
まずは、本や自分で描いたイラストなどをトレーシングペーパーに写します。
トレーシングペーパーは薄く透ける素材なので、上から鉛筆などでなぞるだけで綺麗に図案を写すことが出来ます。
※ご自宅にコピー機能を有するプリンターをお持ちの場合は、トレーシングペーパーに図案をそのままコピーすると、手間を省けますね!
(ささき様情報ありがとうございました^^)
大きな図案の場合は、マスキングテープで留めて作業をするとずれにくく、写しやすいです。
布にトレーシングペーパーを重ねて留める
刺繍をする布地に位置を調整しながらトレーシングペーパーを重ねます。
チャコペーパーなどの図案転写紙を布とトレーシングペーパーの間に入れるので、2方向を固定するのがオススメ。
下の写真では上と右をまち針で固定しました。
これで、左下から転写紙を滑り込ませることが出来ます。
転写紙とセロファン紙を重ねて、トレーサーでなぞる
布とトレーシングペーパーの間に転写紙(写真ではカーボン紙)、トレーシングペーパーの上にセロファン紙(透明のビニール袋)を重ねます。
上から
- セロファン紙
- トレーシングペーパー
- 転写紙(カーボン紙やチャコペーパー)
- 布
の順です。
ずれないように図案の上をトレーサー(ペン)でなぞっていきます。
基本の手順はこれでおしまいです。
それでは、どの転写紙(図案写しペーパー)が一番鮮明に図案を写せるか、見てみましょう!
刺繍図案写しペーパー4種の比較結果
写しやすさの比較結果
今回は、ナチュラルリネンへの転写結果です。
1番くっきり見えるのが「カーボン紙」
2番目がcosmo「刺繍用チャコペーパー」
スーパーチャコペーパーは、ほとんど写りませんでした。
(2020/1/18追記:スーパーチャコペーパーは両面タイプを使用しているため、トレーシングペーパーにピンクのインクが写っています。)
チャコピーは写っている気もしますが、布地の色と似ているため、このまま刺繍を続けるのは厳しいです。そして少し滲(にじ)むような印象。
滲まず繊細に写すことができるのも「カーボン紙」が一番ですね。
ちなみに、一番力を入れずに転写できるペーパーはcosmo「刺繍用チャコペーパー」でした。
ペーパーの表面を触るだけで手が青くなるぐらい、少しの力で転写できます。
大きな図案の場合は、cosmo「刺繍用チャコペーパー」が手への負担が少ないです。
濃い色の布では、カーボン紙は使用できません。
cosmo「刺繍用チャコペーパー」か、チャコピーが良いと思います。
この2種は、水色、ピンク、白の3色展開なので、布に合わせて色を選べるのが便利ですね。
落ちやすさの比較
カーボン紙
落ちにくいので、刺繍途中に図案が薄くなる心配はありません。
やり直しが出来ないことに注意が必要です。
- 布地に写したカーボンは消しゴムでは落ちない
- 水で洗うと黒く広がる場合がある
- カーボン紙のカーボンは手に付きやすく、手で強めに抑えた箇所も薄黒くなることがある
白地の布には使わないようにしましょう。
刺しゅう用コピーペーパー (cosmo)
水や中性洗剤で線が消えます。
最初に図案をしっかり(濃いめに)写せば、途中で図案が消える心配は小さいです。
水で落とすことが出来るのは嬉しいですね!
とは言え、あまり濃く線を描くと、落としにくいので注意が必要。
白い糸で刺繍をした場合、水で洗ったときに青い塗料が糸に移り、さらに落ちにくくなります。
スーパーチャコペーパー (チャコペーパー)
水で消えます。
個人的に一番ポピュラーなチャコペーパーだと思っていました。
紙・布・木・皮革・金属・ガラス陶器等、あらゆるものに下絵を写すことができる万能なチャコペパーと言われています。
ただ、刺繍のように細かい図案を写すのには向いていません。
チャコピー (Clover)
水で消えます。
比較的しっかり写すことが出来るのですが、細かい線には弱い印象です。
また、刺繍をしている途中にどんどん薄くなっていきます。
大きな図案を、刺繍枠をずらしながら刺すのには、不向きな印象です。
リネンへの刺繍図案写しに最適な転写紙 発表
途中で消えにくいので刺繍を始めてからのストレスが小さいのも嬉しいポイント。
真っ白な布地以外では、周囲へ付着する心配も小さいですよ。
全面を埋めない場合や、ガイド線にも用いる場合(後から消したい場合)は、cosmo「刺繍用チャコペーパー」がオススメです。
写りきらなかった刺繍図案写しには、フリクションボールペン
丁寧に図案を写しても、薄い箇所ができたり、写し忘れが発生してしまいます。
布に直に書くことが出来ます。
フリクションボールペンは「こすると消えるペン」として知られていますが、その仕組みは摩擦で発生した熱で消えるインクなんです。
つまり、刺繍をした後、アイロンをかけると一瞬で消えます。
ガイド線を書くのにも役立ちますよ!
薄かった図案の上からフリクションボールペンで線を書きました。
その他の図案写しグッズ
最後に転写ペーパー以外のグッズをご紹介します。
水性チャコペン「チャコパー・Artist極細」&トレーサー
2022/3/3追記
チャコペーパーで図案を写すのに困る点・・・それは大き図案だと手がつかれることです。
そんな悩みを解決してくれるアイテムが「チャコパー」です。

色の薄い布向きですが、気になる方は↑の記事もぜひ御覧ください。
クロバーColverのピーシングペーパー
図案を写して、アイロンで布に接着し、紙ごと刺繍をした後、紙をピリピリと破いて取り除きます。
タオルハンカチへの刺繍に最適でした!
ルシアンのスマプリ
図案を写して、布に貼り付け、シールの上から刺繍をするグッズです。
シールは洗って溶かすことが出来ます。
ハマナカ とける下絵シート
半透明で図案が写しやすく、貼り付けて刺繍をします。
下絵ごと水で溶かすことができます。
ダイソー刺繍用下地シート
スマプリの代わりになるとも言われていますね!
スマプリは値段が張るので、こちらを使用する人も多いよう。
貼付けタイプの下地シートは使い切りなので、転写シートのほうがコストパフォーマンスは良いですね。
スーパーチャコペーパーですが表裏逆にお使いではありませんか?トレーシングペーパーに赤色が写っていますので、たぶん生地に接する面を間違えたのかなと思います。
その他、ルシアンのチャコペーパーなど参考になります、ありがとうございます。
コメントありがとうございます。
スーパーチャコペーパーは両面タイプを使用しているので、トレーシングペーパーにも写っています。
よく写真を見ていただくと、布地にもピンクが写っているのがご確認頂けるかと思います。
片面だと布地には写りません。
本文にも追記させていただきました!
コピーもできるプリンターをお持ちでしたら、本からトレーシングペーパーへの転写が簡単で楽ちんです。
お試しください。
ささき様
コメントありがとうございます!
書籍からトレーシングペーパーへの転写はコピー機を使うと便利ですね^^
追記させていただきました。情報ありがとうございます。
刺繍を始めたばかりなのですが、図案が布に上手く写らず、困っていたのですが、こちらを見て、とてもわかりやすく、助かりました。参考になりました!
ありがとうございます。
konoha様
コメントありがとうございます!
少しでもお役に立てたら嬉しいです。
刺繍をはじめられたとのこと、楽しんで続けられますように♪